しまなみ海道随一のパワースポット、生樹の御門へ行ってみた(愛媛県今治市)

旅と風景

撮影日-2019.12.29

愛媛県今治市・瀬戸内海に浮かぶ大三島には、日本全国にある三島神社の総本社である『大山祇神社』が鎮座するため、”神の島”と呼ばれ多くの参拝者や観光客が訪れる瀬戸内随一の観光スポットです。

大山祇神社には多数の国宝が納められていることや、樹齢2600年ものクスノキの巨木がある事で有名です。また境内一帯の社叢林はクスノキの天然記念物に指定されています。

その大山祇神社から少し外れた場所に『生樹の御門(いききのごもん)』と呼ばれる場所があります。どんな場所なのか訪れてみました。

生樹の御門地図

生樹の御門には駐車スペースはありません。大山祇神社周辺にある神社参拝者用の無料駐車場や道の駅の駐車場を利用することになります。

大山祇神社へ

大山祇神社1

まずは大山祗神社に参拝しました。来年も良い年になりますように。

大山祇神社2

大山祇神社境内にある樹齢2600年の『乎千命(おちのみこと)御手植の楠』。乎千命は大山祇神社を創建した人と言われています。

生樹の御門へ行ってみる

生樹の御門1

大山祇神社で参拝を済ませて境内の外へ出ると、『生樹の御門』の看板があるので矢印が示す通りに歩いていきます。

生樹の御門3

境内を外周するように進み、分岐点から看板通りに進むと、細い路地へ入り込みます。道が合っているのかちょっと不安になると思うけど大丈夫。そのまま進みましょう。

周りは人家があるのにとても静寂で、時間が止まったかのような感覚。

生樹の御門4

細い路地を抜けるとまた分岐点に差し掛かりました。ちょうど写真左下に丸い石が置いてあってその上に硬貨が積まれています。これが生樹の御門なのでしょうか。

生樹の御門5

これは『越智玉澄腰懸石』というものでした。越智玉澄氏がこの石の上に座って新たな神社の創建について色々考えたそうなのですが、そもそも越智玉澄氏って誰?

ネットで調べてみると飛鳥時代に愛媛県北部一帯を支配していた有力者との事。後の河野氏族の祖にもなった人なんだそうです。因みに先程見てきた『乎千命御手植の楠』の乎千命(おちのみこと)は越智玉澄氏の先祖になります。

生樹の御門6

『越智玉澄腰懸石』を過ぎると正面にこんもりした樹木が見えて来ました。これが生樹の御門です。

一本の巨大クスノキが立派に育っています。このこんもり具合が『天空の城ラピュタ』に出てくる巨木になんだか似ていていませんか。

生樹の御門8
生樹の御門9
生樹の御門10

近づいてみるとクスノキの幹の真ん中が空洞になっていて、その中に石階段が敷かれて通れるようになっています。つまり、生樹の御門とは『生きている樹でできた門』という意味で、空洞をくぐった先にある『奥の院』と呼ばれる小さな社への参拝路だったのです。

案内看板には次のように記されていました。

天然記念物
昭和二十六年十一月二十七日 愛媛県指定 生樹の御門
大山祗神社奥の院(元神宮寺)の南方三十メートルにある。樹齢三千年の老楠、根廻り三十一メートルに及ぶ、真中が自然の洞をなし、奥の院参拝の通路となるので生樹の御門と言われている。

生樹の御門10
生樹の御門11
生樹の御門12

生樹の御門をくぐってみました。大人の体格でもしゃがめば十分通過できる広さです。

この木の中をくぐる行為をスピリチュアルと結びつけて、近年はパワースポットとして訪れる人が多いのだとか。

生樹の御門の広場

くぐった先は小さな広場になっていてちょっとだけ眼下の展望を楽しめます。広場の先に奥の院がありました。

生樹の御門の株
朽ちた生樹の御門

上の写真2枚がメインの幹ですが、大分昔に枯れたようで朽ち果てています。

生樹の御門下から

その代わりに現在は枝幹が大きく成長していました。幹には苔やつる植物が沢山付着していて多くの命を育む巨大クスノキ。それがまた独特の景観を見せていました。

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