登山した日-2015.5.14
雲取山は学生時代に一度登ったきりで、12月の寒い時期に奥多摩町日原から大ダワ林道を歩いて小雲取山経由で富田新道を下った記憶がぼんやり残るくらいです。その記憶を思い出そうと雲取山登山を思い立ち、新緑の5月に埼玉県秩父市の三峯神社から登山することにしました。
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雲取山・三峯神社コースの地図
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有料駐車場。トイレあり。
【コースタイム】
5:40三峯神社駐車場7:05霧藻ヶ峰9:00白岩山9:40大ダワ10:35雲取山16:20三峯神社駐車場下山(計9時間40分)
秩父市の三峯神社登山口から雲取山を目指す
朝5時に埼玉県秩父市の三峯神社登山口へ到着しました。とても広い駐車場には車が3~4台程停まってるだけで人の気配は全くありません。
雲一つ無い青空の下、ここから見る景色は見渡す限り全部山・山・山。その中に和名倉山(2036m)が一際高く大きな山容で朝日を受けてそびえていました。
今回のプランは
三峯神社登山口→霧藻ヶ峰→白岩山→大ダワ→雲取山
を往復する行程約20kmのややハードなコースを日帰りで挑戦します。
駐車場から階段を上がってビジターセンターを横切り、導標通りに歩道を進んでいくと鳥居が見えてきました。鳥居をくぐると薄暗い杉林の中の緩やかな登りです。
三峰登山口の駐車場はとても広いです。ちなみに有料(二輪車¥200、車は¥500)。
ここから雲取山を目指して歩いていきます。
辺りは新緑の森だけど、まだ日が照って無いから暗くて景色がぱっとしません。
霧藻ヶ峰の頂へ
真っ暗なスギ林と新緑の広葉樹が交互に続く緩やかな登り道を小一時間ほど歩くと、やや傾斜のあるジグザグの登りに差し掛かりました。
ここを一気に駆け上がると見晴らしの利く展望地へ到達し、さらに進むと小さな小屋(トイレ)が見えて、人の顔の彫像が埋め込まれた大きな岩の下に辿り着きました。
人の顔の彫像は秩父宮殿下御夫妻のレリーフでした。なんでこんな山奥にこのレリーフがあるのかと思ったら、昭和8年に秩父宮殿下がここを登り、『霧藻ヶ峰(命名前は燕岩)』と名づけた記念だからのようです。
レリーフのすぐそばに霧藻ヶ峰山頂(1523m)があります。山頂に立って見下ろすと歩いて来た尾根が眼下に見え、遠くには両神山が特徴ある台形の姿で遠くにそびえていました。
途中で見かけた炭窯跡。
岩に嵌めこまれた秩父宮御夫妻のレリーフ。
一時間半近く登って霧藻ヶ峰山頂直下までたどり着きました。左上に見える小屋はトイレ。
霧藻ヶ峰山頂に立ちました。山頂脇には休憩小屋が建ってましたがドアは固く閉じられて中には入れませんでした。
山頂からの展望。写真中央奥には両神山(1723m)が見えます。
前白岩の肩はキツイ登り
霧藻ヶ峰の周りに茂るアセビの灌木を抜けるとブナの美しい新緑に包まれた緩やかな下り道が続き、美しい景色に見とれていると、『お清平』の鞍部に立ちました。
この先には前白岩の肩(1580m)の登り返しが待ち構えていました。
ここからは強烈な急登で一気に体力を奪われます。さすがのキツさで足取りが乱れてきました。むき出しの木の根っ子や岩に足を掛けてヒーヒー言いながら登り切ると緩やかになって前白岩の肩山頂へ到着しました。
霧藻ヶ峰山頂から先は新緑に包まれた楽しい森歩き。楽しいな!と思えたのはここからお清平まで。
前白岩の肩の急登!写真で見る以上に勾配があります。
急登を登り切って前白岩の肩へ到着。ここを登り切るとしばらく急登はありません。
白岩山、果てしない尾根道を行く
前白岩の肩を過ぎると、緩やかな尾根道がひたすら続きます。さっきのようなキツイ急登は無いけれど、小さなアップダウンが続くので意外と体力を消耗していきます。
辺りにコメツガやモミなどの針葉樹が混じって来ると辺りは鬱蒼とした雰囲気に変化。目指す雲取山はまだ見えず景色に変化が無いから延々と同じ所を歩いてる錯覚になるので、精神的にも疲れてきました。
そんな単調な景色に変化があったのは前白岩山(1776m)を過ぎてしばらくのことで、小屋が建つ小さな広場に出ました。
この小屋は『白岩小屋』で残念ながら今は休業中。小屋は荒れに荒れ放題でした。
ここまでで登り行程の半分を歩きました。白岩小屋を過ぎると白岩山の登りに取り掛かります。目指す雲取山はまだまだ遠いです。。。
標高1600mあたりまで登ると、モミやコメツガ等の針葉樹が目立ち始めて雰囲気は鬱蒼としてきます。
前白岩山頂は針葉樹に包まれた尾根上の小さなピークでした。
前白岩から望む和名倉山・東仙波の膨大な山並み。奥秩父の山深さを感じますね。
単調な針葉樹の森歩きに変化が。何か建物が見えて来ました。
白岩小屋へ到着です!この小屋は無人になって久しくかなり荒廃が進んでました。
白岩小屋の中は荒れ放題。
白岩山最後の登り。視界の無い深い密林の中をひたすら登っていきます。