ゴールデンウイークに行く白神山地・白神岳登山【前編】

登山

登山した日-2014.4.29

午前4時白神岳登山口。目が覚めてテントへ出ると天気は快晴。隣の車でパッキングをしていた年配の御夫婦さんが話しかけてきました。僕と同じく埼玉からやってきて真夜中にここに着いて車中泊してたそうなんだけど、爆睡してて全く気づきませんでした・・・。

※この登山日記は全2ページあります。

白神岳の地図とコースタイム

※地図内の『+-』ボタンや画面タップで拡大縮小できます。

ゴールデンウイークの季節はピッケル・アイゼン必要です。

【コースタイム】
5:00駐車場5:15登山口5:45分岐点6:20最後の水場8:35白神岳山頂11:20駐車場下山(計6時間20分)






新緑と残雪の白神岳へ

凍える寒さに震えながらパッキングを済ませて午前5時過ぎに登山を開始しました。駐車場から少し歩くと入山ポストが備え付けられた登山口が見えてきました。

登山道へ踏み込むと辺りは新緑のブナの森で、朝露が芽生えたばかりのブナの葉の上に水滴を浮かべてその重みで枝がうなだれているから森全体が眠っているように見えました。

登る途中で振り返ると木々のスキマから日本海が見えました。海面は凪のように静かで時間が止まったような光景です。昨日は強風で海面が白く波立っていたというのに。

白神岳登山口の駐車場

白神岳登山口の駐車場。

白神岳登山開始です

白神岳登山口の駐車場の少し先に登山口があります。入山ポストに記帳して登山開始。

アオモリヒバの薄暗い森の中を行く

ブナから針葉樹のアオモリヒバが森の主役になると辺りは一層薄暗くなりました。森の中は鳥達があちこち鳴いていて、時々僕の足音に驚いて茂みの中でキーキーと金切り声を上げて鳴きます。近くで鳴くんだけど、姿を見せないから何の鳥か全然わかりません。

目指す白神岳は木々に包まれてまだ見ることができないものの、白神岳から延びる稜線の一部をかろうじて拝むことができました。まだたっぷり雪を抱いた稜線は、紅色の朝日に照らされて紅く輝いています。

登り始めてしばらくは緩やかな谷筋の道で6時過ぎに『最後の水場』へ到着。ここから先の蟶山(まてやま)からは急な登りになるから、この水場で一服してから次の登りに備えます。

暗い森の向こうに見える白神山地

暗い森の向こうに見える白神山地。

蟶山コース・二股コースの分岐点

蟶山コース・二股コースの分岐点。今回は蟶山コースをチョイス。

白神岳登山最後の水場

最後の水場。此処から先は急坂が待ち構えているのでここでしっかり休息。

コースを外れながらも主稜線へ

『最後の水場』から先は暗い谷筋の中の急登で加速度的に雪が増えてきます。この辺りは谷筋だから特に雪が詰まっているけど朝の冷え込みで締まっていたから足を取られることなく、軽やかにステップを踏んで前進することができました。

登山道上には数日前のものと思われる登山者の踏跡が残っていて、それをトレースするように登っていきます。

沢筋の急勾配の道を登り切ると幾分平坦になって、ブナの巨木が林立する原生林へ突入しました。地図を出して蟶山コースの登山道と今居る地形を確認するとどうもおかしい・・・コースと地形が合いません。

どうやら本来の蟶山コースからいつのまにか外れてしまったみたい。でも目の前には木々の間から白神岳が見えるほど視界も利いて今いる場所も判るし、この踏跡が蟶山~白神岳の主稜線へ通じているようなので、引き続きこの踏跡を頼りに歩いて行くことにしました。

谷筋から主稜線の急斜面に取り付くとササ藪が起き上がっている箇所があって、そういう場所はササに身体を挟まれて身動きが取れず通過するのに一苦労。時に足を滑らしたり、転倒しながらササや木枝につかまって必死に登っていくと尾根筋が間近に見えてきました。

白神岳ブナの森

最後の水場から先の急坂を登り切ると辺りは深いブナの森。

ドコを見渡しても深いブナの森

ドコを見渡しても深いブナの森。

急斜面を登り切って蟶山~白神岳間の尾根へ到達

急斜面を登り切って蟶山~白神岳間の尾根へ到達。

白神岳尾根沿いに広がるブナの森

尾根沿いに広がるブナの森。

白神岳すごい雪

雪とブナの広がる尾根をひたすら登っていきます。雪は固く締まっていて歩きやすいです。

朝日に輝くブナの森から絶景広がる森林限界へ

蟶山~白神岳間の尾根に立つと本来の蟶山コースへ戻りました。これでほっと一安心で何の迷いも無く前進できます。ここまで来ると雪は人の背丈くらいあるものの、雪は程よく締まっていてスタスタ歩けました。

辺り一面は見事なブナ林で、高度を上げていくとブナの森の様子も変化していき、最初は大木が多かったものがだんだんと樹高が低くなってきます。そして白い樹肌を見せるダケカンバの木が混じって来ると森林限界はもう間近でした。

ここまで来れば白神岳山頂は叫べば声が届きそうな程間近に迫っていました。

白神岳を捉える

登り続けていると木々の向こうに白神岳本峰を捉えました。

高度を上げていくと景色も変化

高度を上げていくと景色も変化。

雲ひとつ無い好天白神岳

雲ひとつ無い好天。ブナのシルエットが踊っているように見えますね。

白神岳のダケカンバ

標高1000m付近を過ぎると白い樹肌のダケカンバも出現してきます。

白神岳を目の前に捉えながらの登り

白神岳を目の前に捉えながらの登り。

ブナの森

残雪とブナの森。

ブナの木々にまとわりつくツルアジサイ

ブナの木々にまとわりつくツルアジサイ。

ブナに包まれた山肌

ブナに包まれた山肌。

白神山地ブナの森を抜けて森林限界へ達します

間もなくブナの森を抜けて森林限界へ達します。

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稜線の記憶