秋の黒姫山 – 紅葉と青空に包まれた森歩き【前編】

登山

登山した日-2015.10.5

長野県北部にそびえる頸城山塊の黒姫山(2053m)。秋の景色を探しに西登山道を歩いてみました。

※この記事は全2ページあります。

黒姫山西登山道の地図とコースタイム

※地図内の『+-』ボタンや画面タップで拡大縮小できます。

【コースタイム】
6:10西登山道駐車場6:30古池7:30新道分岐9:30黒姫山山頂10:25黒姫乗越11:05峰ノ大池12:25大ダルミ12:45新道分岐13:25古池13:50西登山道駐車場(計7時間40分)






曇天の黒姫山

はるばる黒姫山までやって来たのに生憎の曇天模様で、黒姫山の山頂部は厚い雲に覆われ容易に晴れなさそうな感じです。

実は今回で5回目の黒姫山登山。過去を思すと一回目、二回目は悪天候で展望は拝めず三回目は晴れ。四回目は荒天で途中撤退と、黒姫山と僕との相性はあんまり良くありません・・・で今回も天気は良くない感じ。

登山口の『西登山道口』へ到着すると駐車場には車は一台も無く、僕が今日一番乗りのようです。

出発の準備をしてるとどこかの旅館の送迎バスが一台やってきて、カラフルな登山ウェアを決め込んだ中高年男女の登山者がぞろぞろと降りてきました。皆普段からバリバリ登山やってるような雰囲気です。ガイドさんを伴っていてそのガイドさんと話をすると今日は黒姫山を登って黒姫山東側の黒姫高原へ降りるとの事。

準備に手こずっている僕とは対照的に、中高年登山グループの方々は颯爽と出発して行きました。

黒姫山西登山道

麓から黒姫山を見上げるけれど生憎の曇り空で見えません。天気大丈夫かな?

黒姫山西登山道駐車場

黒姫山南側にある西登山口の駐車場へ到着しました。駐車スペースはそんなに広くはありません。

古池を越えると始まる本格的な山登り

登り始めはカラマツやミズナラの森の中を歩いていきます。ササが生い茂ってヤブっぽいけど道は整備されて歩きやすく、何よりも勾配が平坦なのでスタスタ歩けます。

15分ほど歩くと視界が開けて古池が目の前に広がりました。ここは黒姫山を望める出来るビュースポット。条件が良ければ湖面に映る”逆さ黒姫山”を拝めたりも出来るけど雲のせいで拝めません。

古池から畔を時計回りに半分程歩くと登山道があってここから本格的な登りが始まります。

黒姫山西登山道から登り始め

駐車場から登り始めはカラマツとササが生い茂る平坦な歩き。

黒姫山西登山道古池

古池へ到着。晴れていれば真正面に黒姫山を望めるのに雲で何も見えません。

黒姫山古池の周りの木々はほんのり紅葉で色づいています

古池の周りの木々はほんのり紅葉で色づいていますね。

黒姫山真っ赤な実をつけたマユミの木。古池湖畔にて

真っ赤な実をつけたマユミの木。古池湖畔にて。

黒姫山古池湖畔を半分ほど歩いて分岐点

古池湖畔を半分ほど歩いて分岐点へ。ここから本格的な登山が始まります。

鬱蒼と生い茂ったブナ原生林の中で

ブナの原生林が広がる所まで登ると辺りに霧が立ち込め始めました。

立ち止まると鳥の鳴き声も風の音も何もしない静寂の世界。まわりを見渡しても見えるのは霧に浮かぶ木々ばかり。なんか今にも雨が降りそうな感じです・・・。

でも今日の天気は『曇り時々晴れ』だから、このあと晴れるかもしれません。いやもしかしたら今日は天気に恵まれないのかもしれない。どうか晴れて欲しいと念じながら歩き続けると、前の方から大勢の話し声が聞こえてきます。登山口で先に出発した中高年登山グループの方々で登山道脇で休んでおしゃべりに弾んでいます。

『若い人は歩くのが早いね』

なんて声をかけられるとちょっと気恥ずかしい感じです。僕からすればここまで歩いてきて尚元気にしゃべってる皆んなの方が凄いって思うけど。

登山グループを追い越すとまた森に静寂が戻りました。

古池から歩き続けてそろそろ1時間が経とうとする頃『新道』と『西登山道』の分岐点に到着しました。ここから新道へ向かいます。ちなみに帰りは西登山道を下るのでまたここへ戻って来ることになります。

分岐を過ぎると霧が消えて薄日が差してきました。これは天気が良くなる気配かも・・・ちょっと気持ちが晴れやかに!でもこれから黒姫山外輪山の直登という辛い登りが待ち構えていました。

黒姫山霧に包まれたブナの森の中はすごく静寂

霧に包まれたブナの森の中。

黒姫山西登山道と新道との分岐点『新道分岐』へ到着

西登山道と新道との分岐点『新道分岐』へ到着しました。

黒姫山新道分岐から新道へ入るとそこは見事なブナの原生林

新道分岐から新道へ入るとそこには見事なブナの原生林が広がっていました。

黒姫山ブナの巨木に包まれながら外輪山を目指して歩いていきます

ブナの巨木に包まれながら外輪山を目指して歩いていきます。

黒姫山ようやく色づき始めたブナの木

ようやく色づき始めたブナの木。

直登、黒姫山外輪山への道

新道へ入ると見事なブナの原生林が広がり、紅葉も色づき始めって感じでした。ブナに混じってナナカマドやカエデが真っ赤に染まっているのを見つけると立ち止まって見入ったりしました。

外輪山の登りに差し掛かると登山道は加速度的に勾配を増し、キツい直登が連続するようになります。ブナの樹林帯を抜けてササ原まで来ると見晴らしが利くようになるものの、相変わらず雲に包まれて展望はゼロ。時々出くわす紅葉以外には目もくれず、このキツイ急登から逃れたい一心で一気に登り切ります。

針葉樹がポツポツ出始めた頃に火口縁へ到達して、さらに火口縁に沿って進んでいくと森が切れて黒い岩が積み重なった『しらたま平』へ到着しました。

ここで思わず歓喜しました!雲が切れて青空の向こうにそびえ立つ火打山や焼山の展望が僕の目の前に突然広がったからです。

黒姫山西登山道外輪山の直登

ブナ林を抜けると外輪山の直登で勾配がキツく結構しんどい。

黒姫山西登山道真っ赤な実をつけていたナナカマド

真っ赤な実をつけていたナナカマド。

黒姫山外輪山の急斜面を登り切り外輪山。縁にそって続く登山道を進んでいく

外輪山の急斜面を登り切って外輪山の縁までやってきました。そこから進んでいくと・・・。

黒姫山西登山道視界が開けてしらたま平と呼ばれる展望地へ到着

視界が開けてしらたま平と呼ばれる展望地へ到着。

遠く火打山・焼山の頂を望めました。黒姫山中央火口丘の小黒姫

しらたま平に立つと青空が広がって火打山・焼山の頂を遠く望めました。右側の山は小黒姫(御巣鷹山)。

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登山上信越の山
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稜線の記憶