谷川連峰・稲包山~新緑に染まる上越の山々③

登山

登山した日-2017.5.20

歴史を感じながら新緑の森歩き

三国峠から次に信濃路自然歩道を歩いていきます。

今までの険しい稜線歩きから雰囲気は一転して、明るい新緑のブナの森の中の平坦な登山道。

足元は色とりどりの花々に包まれて心地よい山歩きです。

信濃路自然歩道

こんな山奥の中に墓標がありました。

信濃路自然歩道の墓標

これは長岡藩士のお墓でした。つまり、お侍さん。

案内板にはこのように記されていました。

長岡藩士 なだれ遭難の墓
元文五年(1740年)二月五日長岡藩士永井磯七ほか七名、外人足四名が長岡藩内の犯人を、江戸で捕えて唐丸カゴに入れて護送中表層なだれに遭い藩士全員死亡。
犯人と人足はなだれに巻き込まれず、助かった。

長岡藩士の墓

今は単なる登山道だけど、江戸時代以前から人の往来があった歴史的な道のようです。

こんな山深い森の道を侍が歩いていたなんて、想像できませんよね。

信濃路自然歩道新緑

しばらく歩いているとまた何か遺構が出てきました。

三坂の茶屋跡で、いわゆる休憩茶屋。

三坂の茶屋跡

今は看板以外に当時を偲ぶものは殆ど残っていません。

建物があっただろう空間と、お墓があるだけ。

信濃路自然歩道の三坂の茶屋

どこまでも続く新緑の道。

出会う人も少なく、静かな森歩きが堪能できました。

信濃路自然歩道の新緑の道

新緑のブナ。みずみずしい!

信濃路自然歩道新緑のブナ

ブナの森にいると心が癒やされる・・・。

新緑のブナに心癒される

遥か遠くに稲包山。
ほんのついさっきまで、あのてっぺんに立ってたんだよなぁ。

遠くに稲包山

分岐点に来ると、石塔が立っていました。
これはなんだろう?

謎の石塔

大般若塚というそうです。

傍らの看板にはこう記されていました。

大般若塚理趣分供養塔
昔の三国峠
今の大般若塚あたりに、妖怪が現れては、往来の旅人を嚇かして死人も出て居ると言う様な話で人々は、恐れてここを通るのも命がけであったと言われていたが、その後人々はこれは風雪等のために此の峠に於いて命を落した人々の霊であろうと気付き、三国権現の神主である田村越後の守に乞い願い死者の冥福を祈り且つ大般若経の文字を小石に一字づつ書き、尚、死者の氏名を石に刻み、経石と共に、之をここに埋めて塚となし墓の上に、大般若理趣分供養塔を建てたのである。

大般若塚理趣分供養塔

大般若塚から法師温泉へ向けて下っていくと、国道17号線に降り立ちました。
ここを横断してさらに下っていきます。

大般若塚理趣分供養塔から法師温泉へ下山

法師温泉が見えてきました!

法師温泉

法師温泉。ひなびた趣が秘境の温泉感を醸し出していていい感じ!

今回は温泉に入らなかったけど、いつかまた。

法師温泉の様子

法師温泉から舗装路を歩いて駐車場まで無事到着。お疲れ様でした!

稲包山を無事下山
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登山上信越の山
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稜線の記憶