湯ノ丸山(2101m)と烏帽子岳(2066m)は浅間山西方にそびえる山でレンゲツツジの大群落がとても有名です。でもレンゲツツジだけではなく、様々な種類の花が咲き乱れる『花の山』なのです。花のシーズン真っ盛りの7月中旬にここを訪れてみました。
※この記事は28枚画像があります。
登山した日-2019.7.13
レンゲツツジ
湯ノ丸を代表する花、レンゲツツジの見頃は6月中下旬で7月ともなると花も枯れてほとんど見ることはありません。烏帽子岳の稜線付近に僅かに残っていたのを撮ってみました。
![湯ノ丸レンゲツツジ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru2.jpg)
サラサドウダンツツジ
樹林帯や灌木地帯を歩いていてふと上を見上げると赤くて小さな鈴のような花をびっしり咲かせた樹木と何度も出くわしました。揺らせば風鈴の音が聞こえそう。
![湯ノ丸サラサドウダン](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru3.jpg)
ナナカマド
湯ノ丸山北方の尾根道でよく見られました。秋になると葉が真っ赤に染まる秋の主役。でも夏は花も葉の色も地味。
![湯ノ丸ナナカマド](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru4.jpg)
ハクサンシャクナゲ
薄暗い針葉樹林帯でよく見られるシャクナゲで淡いクリーム色や紫色の花をつけます。花を見ていた時近くの藪からウグイスの鳴き声がこだましていました。
![湯ノ丸ハクサンシャクナゲ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru6.jpg)
![湯ノ丸ハクサンシャクナゲ全体](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru7.jpg)
ムラサキヤシオツツジ
北日本など雪の多い山に多く見られるツツジで濃い紫色の花が特徴。この花が見られるのは初夏の5~6月が中心。
![湯ノ丸ムラサキヤシオツツジ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru8.jpg)
ニシキウツギ
ウツギを漢字で書くと『空木』。枝の中が空洞らしいのですが、なんで空洞になるように進化したんだろう。
![湯ノ丸ニシキウツギ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru9.jpg)
グミ(マメグミ)
グミの木は基本的に暖かい地域に多く、熟すと赤いグミのような実を鈴なりにつけます。食べるとほのかに甘酸っぱく昔実家の庭に植えててよく食べた記憶があります。しかしそんな木が標高2000mの高山地帯に生えているとは驚きです。
![湯ノ丸マメグミ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru10.jpg)
コケモモ
北半球の寒いツンドラ地帯を住処にしているコケモモは、似たような気候である日本の高山地帯にも広く分布しています。湯ノ丸山や烏帽子岳の山頂付近で沢山見られました。
![湯ノ丸コケモモ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru11.jpg)
アヤメ
初夏の草原を彩るアヤメの花。登山口のスキー場ゲレンデから山頂まで広く見ることが出来ました。特にゲレンデの群落は見ごたえがあります。
![湯ノ丸アヤメ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru12.jpg)
グンナイフウロ
今回の湯ノ丸山・烏帽子岳登山でもっとも出会えた花がこのグンナイフウロ。湯ノ丸鞍部~烏帽子岳間の斜面ではグンナイフウロのお花畑が広がっていました。あまりの綺麗さに写真を撮ってると辺りはあっという間にガスに煙っていく・・・。
![湯ノ丸グンナイフウロ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru13.jpg)
ハクサンチドリ
ランの仲間のハクサンチドリは、烏帽子岳山頂付近や湯ノ丸山山頂の草原に咲き乱れていました。湯ノ丸だけでなく北アルプスなどの高山地帯でもよく見られる美しい花。
![湯ノ丸ハクサンチドリ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru14.jpg)
テガタチドリ
ハクサンチドリにそっくりな花のテガタチドリ。よく見ると花の形が違うし色もこちらが淡い感じ。でも同じ場所に一緒に生えていることが多くて間違えそう。
![湯ノ丸テガタチドリ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru15.jpg)
![湯ノ丸テガタチドリ拡大](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru16.jpg)
ハクサンフウロ
盛夏から初秋にかけて高山や高原の草原を彩る花で、ここ湯ノ丸山でも頂上付近の草地に咲いていました。眺めていると虫が飛んできてハクサンフウロの花粉をせっせと食べている。一体どんな味がするんだろう?
![湯ノ丸ハクサンフウロ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru17.jpg)
ホソバシュロソウ
花の中では珍しく黒っぽい花をしているのが特徴で、日当たりの良い草地や湿地に見られるユリの仲間です。
![湯ノ丸ホソバシュロソウ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru18.jpg)
シラタマノキ
ツツジの仲間の小さな低木でサラサドウダンやコケモモに似た釣り鐘型の白い花をつけます。秋になると白くて丸い実をつけるけどこれを潰して匂いをかぐとサロメチールの匂いがするんです。サロンパスみたいな。
![湯ノ丸シラタマノキ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru19.jpg)
ウスユキソウ
ウスユキソウはスイスアルプスで有名なエーデルワイスの仲間。山頂付近の岩稜帯や草原で見られます。
![湯ノ丸ウスユキソウ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru20.jpg)
コマクサ
花の美しさから『高山植物の女王』と呼ばれ多くの登山者に愛されるコマクサ。烏帽子岳山頂付近の礫地で見られます。
![湯ノ丸コマクサ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru21.jpg)
![湯ノ丸コマクサ白花](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru22.jpg)
ツマトリソウ
樹林帯や草原に咲くツマトリソウ。星型の白い花がとてもかわいいです。
![湯ノ丸ツマトリソウ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru23.jpg)
ゴゼンタチバナ
風貌がツマトリソウに少し似ている、ミズキの仲間の花。樹林帯から草原地帯まで幅広く生息しています。
![湯ノ丸ゴゼンタチバナ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yuonmaru24.jpg)
![湯ノ丸ゴゼンタチバナ2](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru25.jpg)
シャジクソウ
烏帽子岳山頂付近を歩いているとき、地面に鮮やかな赤い花を見つけてはっとします。それは今まで山を歩いていて見たことがなかった花だったからです。田んぼに咲くレンゲのような花が高山地帯にあったかな?と家で調べたらそれは『シャジクソウ(車軸草)』。葉っぱが車輪のように出てるからそう名付けられたとか。
![湯ノ丸シャジクソウ](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru26.jpg)
ミヤマハンショウヅル
日本では珍しいツル性の高山植物で花を見たのはこれが初めて。個人的にはレア度の高い花だと思っています。いつまでも見られ続けてほしいですね。
![湯ノ丸ミヤマハンショウヅル](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru27.jpg)
グンバイヅル
クワガタソウの仲間でこのグンバイヅルは長野県などの限られた場所に生える花ですが、湯ノ丸山の登山道脇で比較的数多く咲いていました。グンバイヅルを眺め終わって空を見上げると青い空に灰色の積雲がもくもくと湧き上がっていて長い夏の始まりを予感しました。
![湯ノ丸グンバイヅル](https://ryosen.main.jp/wp-content/uploads/2022/07/yunomaru28.jpg)