石筵登山口から巡る秋の安達太良山【後編】

登山

登山した日-2019.10.21

船明神山から沼ノ平の火口壁を歩いて鉄山(1709m)と主峰の安達太良山(1700m)山頂を目指します。

微妙に晴れていた天気は時間の経過と共に悪化。安達太良山山頂へ辿り着くまでなんとか晴れ続けて欲しい・・・その願いは叶うのでしょうか?

沼ノ平の火口壁~矢筈森分岐点

矢筈山へ向かう登山道は、沼ノ平の火口縁に沿ってのスリリングな尾根歩きが連続します。立ち止まって火口底を覗き込むと目眩がしそうな程の高度感と、足元が崩れて火口に吸い込まれそうな感覚に陥ります。

一方で沼ノ平の反対側の安達太良山方面はなだらかな傾斜で草地が広がる優しい光景。両極端な風景の境目に居ると大自然って不思議だなって感じます。

やがて矢筈森の分岐点へ到着しました。ここからまず鉄山を登ってから後で安達太良山へ向かうことにします。

矢筈森の分岐点から望む鉄山の山容はとても重厚で、鉄の如く黒々とした岩肌をむき出した厳しい姿でそびえ立っていました。

全貌を見せる沼ノ平の火口

ガスが晴れると沼ノ平の火口の全貌が見えてきました。

火口が織りなす不思議な光景

火山が織りなす不思議な光景・・・。

鉄山と矢筈森

火口縁から望む鉄山(左)と矢筈森(右)。

矢筈森と安達太良山

さらに視線を右にずらして矢筈森(左)と主峰安達太良山(右)

矢筈森の分岐点

鉄山と安達太良山との中間にある登山道合流点。後ろは矢筈森。

鉄山の頂

矢筈森分岐点から少し下って鞍部に降り立ち、鉄山へ取り付いてゴツゴツした岩場を登り切ると鉄山山頂でした。ここは標高1709m、安達太良山系で二番目に高い山頂からは北に吾妻連峰の膨大な山容を、西に沼ノ平の火口を、東側にくろがね温泉有する紅葉の森と眼下に福島市街を見渡す事が出来ました。

山頂は誰も居なくて、時折やってくるホシガラスがガーガー忙しなく鳴いてるだけ。そのホシガラスが居なくなると静寂そのものでした。

矢筈森付近から見る鉄山

矢筈森付近から望む鉄山はなかなかの重厚感。

矢筈森付近から見た沼ノ平

矢筈森付近から見た沼ノ平。

紅葉のくろがね小屋

東側眼下に広がる紅葉の森とくろがね小屋(右下)。遠く左上に見える街並みは福島市なのかな?

鉄山の登り

鉄山山頂はあの岩の上、後もう少し。

鉄山の三角点

鉄山山頂の三角点と遠くにそびえる吾妻連峰。

安達太良山のホシガラス

ホシガラス。ガーガー鳴きながらせわしなく松ぼっくりをついばんでいました。冬支度に忙しそう。

安達太良山は霧の中

次は安達太良山を目指して矢筈森の分岐点まで戻ります。

ここまでなんとか落ち着いていた雲が活発に動いてきました。雲に見え隠れを繰り返していた安達太良山もすっぽり雲に飲み込まれてしまったかと思うと、僕の周りにも一気に雲が立ち込めて視界が利かなくなりました。

『これは一時的なんだ。きっとまた晴れるよ・・・。』

そう願いながら足取りを早めて矢筈森へ到着するも一寸先も見えない霧深さ。ここから安達太良山までは岩やケルンが並ぶ殺風景な尾根歩きで、程なくして前方から賑やかな人の声が聞こえてきました。

安達太良山山頂直下の広場に到着しました。

矢筈森と安達太良山

安達太良山へ向かいます!

矢筈森の稜線

歩いて来た矢筈森の山容。

霧に煙る沼ノ平

沼ノ平を見たのはこれが最後。雲に包まれると二度と望むことは出来ませんでした。

安達太良山山頂で

広場には大勢の登山客が休んでいました。広場から仰ぐとすぐ間近に黒い岩が横たわっていて、これが安達太良山山頂の『乳首』と呼ばれる最高点です。乳首の岩場には小さな鎖がかかっていてそこも登山者で渋滞していました。

山頂に立ちましたがガスで何も見えないし寒いし、人で混雑してて居心地が悪かったので早々に乳首の山頂を降りました・・・ということで初めての安達太良山は天気に恵まれず少し残念な登山に終わりました。

でも本当に心から残念だとは思っていませんでした。なぜなら・・・また安達太良山をリベンジしなきゃ!という口実が出来たからです。

もし最高の天気だったらそれで満足してもう安達太良山はいいや。と思っていたかもしれません。

安達太良山の乳首

霧の中から浮かび上がってきた安達太良山最高点の乳首。

乳首山頂

乳首頂上は生憎のガスで何も見えませんでした・・・。

安達太良山を下山します

展望は諦めて元来た道を帰ることにします。

安達太良山の午後のブナの森

ブナの森を下り続け・・・。

石筵登山道を下山しました

無事下山。安達太良山、またいつか再チャレンジします!

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稜線の記憶