登山した日-2017.5.20
稲包山山頂からの展望
遮るものがない山頂の展望、どこを向いても広がる絶景。
東側には谷川連峰の雪の峰々が遠くに見えて心躍りました。
ズームアップしてみます。
右のピークが仙ノ倉山(2026m)、左が平標山(1984m)
南側は歩いて来た尾根が何処までも。
西側には、上ノ間山(2033m)、忠次郎岳(2084m)、上ノ倉山(2108m)といった2000mの山塊が広がっていました。
ちなみにこれらのどの山も登山道は無く、秘境中の秘境です。
『稲包山を登ったし、これで目的達成!家に帰ろう!』と思い込みそうだけど、まだ予定コースの1/3程度しか歩いていません。道のりは遠く、この先も険しい山道が続くのです。
稲包山で出来るだけ体力を回復させてから、次の目的地『キワノ平ノ頭』を目指します。
『キワノ平ノ頭』を目指して
稲包山を振り仰いで。
次またこの山へ来ることはあるんだろうか・・・。でもまたいつか来たい!
何度も稲包山を振り返ってみました。
その度に、僕と稲包山との距離は離れてしまうのです。
寂しいけれど山との出会いと別れはいつもこう。
稲包山からキワノ平ノ頭の道は尾根道だけど、辺りは深いササ藪と密林。
でも尾根筋だから見晴らしは良いんですよね!
稲包山山頂で見た、上ノ間山(2033m)、忠次郎岳(2084m)、上ノ倉山(2108m)の山塊も相変わらず見えるし、快適な稜線漫歩。
前方に鉄塔とキワノ平ノ頭が見えてきました。
鉄塔まで来ると、前方で賑やかな声と共に男性4~5人の人影が見えました。
で、向こうが僕に気づくとえらく驚いた様子というか、奇異の目で僕を見て来ます。
『そんなに登山者が珍しいのかな?』と内心思いながら会釈すると、その人達は鉄塔を保守している工事業者でこんな所に人が歩いているとは思って居なかったそうです。
そして何処から歩いて来たのかと聞かれたから、『赤沢から歩いて来た』と話すとそれも驚いていました。
僕からすると仕事で山奥の高い鉄塔によじ登って保守作業をする方が遥かに大変だと思うんだけど・・・。
別れ際、『ご安全に!』
と言われて工事に携わる人達らしいな~とちょっとだけ微笑ましかったです。
鉄塔を過ぎると、キワノ平ノ頭の登りに差し掛かりました。
なだらかな登り道だけど、体力が残りちょっとだからこのなんてことの無い登りでも辛いです。
ここを登り切ればキワノ平ノ頭の山頂かと思いきや、もう少し先でした。
キワノ平ノ頭の山頂は小さな標識がポツンと立っているだけ。
シンプル過ぎてそのまま通り過ぎてしまいそう。
とりあえずここで一休みしようか・・・
三国峠へ
日陰の無いキワノ平ノ頭の山頂では、ギラついた日差しが、僕の体力を奪いにかかります。
暑くてじっとしてても辛いなぁ。まだ歩いているほうがマシかも。
という事で、休憩も程々で次なる目的地・三国峠へ向けて歩き始めます。
稲包山はすっかり遠くに離れて。
山裾は新緑。
平標山、仙ノ倉山の雄大な山々。
三国峠の手前に立ちはだかる長倉山。
この長倉山が僕にとって最大の難所でした。
登る距離はそれほどでも無いんだけど、急傾斜の直登だからかなりキツイ。
呼吸するのも辛くて、数歩登っては立ち止まるの繰り返し。
ようやく長倉山山頂に立ったときは地面にへたり込んでしばらく放心状態。でも日差しが暑くて休めない。
でも長倉山まで来れば、この先登りは殆どありません。
そう思うと気分は随分楽になりました。
長倉山から望んだ稲包山(左)とキワノ平ノ頭(右)。
国道17号線、三国街道が新緑に染まります。
東側には三国山(1636m)のたおやかな山体が眼前に。
北側を向けば、苗場山も見えました。
長倉山の急斜面を下り切って三国峠へ降り立ちました。