初秋漂う8月の鳥海山・矢島口 祓川コース【前編】

登山

登山した日-2015.8.10

8月の長期休暇を利用して鳥海山を登ってみることにしました。鳥海山北側の矢島口・祓川コースから康新道を経て山頂を目指します。

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鳥海山・矢島口(祓川)コースと時間

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【コースタイム】4:40祓川駐車場→5:40康新道分岐→8:30七高山→9:00新山→12:40祓川駐車場下山 (計8時間)






祓川キャンプ場を目指して

朝6時に埼玉の自宅を出発して新潟経由で下道をひたすら走り続け、夕方の18時に鳥海山の麓秋田県にかほ市へやってきました。

眼の前には鳥海山がそびえ立っています。でも山半分は雲がかかって上の方を見る事は出来ませんでした。ちなみに今日泊まる祓川キャンプ場は鳥海山の中腹、つまりあの雲の中にあります。天気がちょっと心配だけどとりあえず行ってみよう。

にかほ市から見上げる鳥海山

ブナの深い森の中、カーブが連続する山道を登り続けます。

祓川キャンプ場まではあと少し。今日は疲れたから早く横になりたい・・・キャンプ場はまだかなぁ?

鳥海山のブナ林

夕焼けに染まってきたブナの森。

鳥海山、夕焼けのブナの森

森を抜けると夕日に染まった鳥海山が突然眼の前に現れました。今日は雲で見えないものだと諦めていたから、このサプライズ的な演出にハイテンション。

夕焼けに染まる鳥海山

祓川キャンプ場へ到着したのは夜19時前で、なんとか暗くなるギリギリに到着しました。

真夜中。トイレに行きたくてテントから外に出ると満天の星空が鳥海山の空一面に広がっていました。これは明日も良い天気になりそうです!

満天の星空と鳥海山

矢島口(祓川)コースへ

翌日。鳥海山上空は天気が良さそうな感じ。

早朝の鳥海山

矢島口(祓川)登山口のある駐車場は、キャンプ場から少し上がった所にありました。駐車場は広くてトイレや水場があります。

矢島口、祓川の登山口

ここが登山道入り口。それでは出発しましょう!

矢島口、祓川の登山道入り口

登山道へ入ってすぐの所に『祓川ヒュッテ』の小屋がありました。

この小屋は素泊まりしか出来ないけど鳥海山を一望出来るし、竜ヶ原湿原のそばだからとても景色が良い小屋です。ここで登山届を書きます。

祓川ヒュッテ

広大な竜ヶ原湿原を突き進んで行きます。開放感があって気持ちいいですね。

鳥海山、竜ヶ原湿原

雪渓・草原地帯を越えていく

竜ヶ原湿原を過ぎると、見晴らしの利かない灌木帯の中をしばらく登っていきます。無風と湿気のせいか思いの外暑くてカラダは汗でびしょ濡れ。おまけにブヨの群れにまとわりつかれました。

歩いてしばらくすると雪渓が見えてきました。まだそれほど標高の高い所じゃないのに雪渓があるなんて。鳥海山の雪深さを思い知らされます。

鳥海山の雪渓

気温は高いのに雪面は固く締まっていて、蹴りこんでも足が刺さりません。

だから蹴るのを諦めて、忍び足で雪面をゆっくり歩いて雪渓を登りきるとまた雪渓が現れました。

雪渓を越えて

草原だったり雪渓だったりとめまぐるしく景色が変化。

草原と雪渓

石の塔が建つ『康(やす)ケルン』へ到着しました。近くには避難小屋もあります。

鳥海山の康ケルン

康ケルンからさらに10分程進むと『康新道分岐』へ到着。ここで登山道は二手に分かれます。

そのまま窪地上を直進していくか?右に逸れて尾根道の康新道を歩くか?

尾根道の方が風がありそうだし、見晴らしも良さそうだから康新道へ進んでみましょう。

康新道分岐

草原が一面に広がる康新道

康新道へ踏み込むと、登山道は草に覆われて歩きにくくなりました。

10分程草をかき分け続けると見晴らしが一気に開けて、草原が広がる尾根に立ちました。

康新道の大草原

その草原が、麓から眼前にそびえ立つ鳥海山山頂まで広く覆っています。そこかしこにお花畑が点在していて、とても日本とは思えない不思議な光景です。

康新道のお花畑

草原に咲くハクサンシャジン。山々に初秋を告げる花です。

康新道のハクサンシャジン、鳥海山

本来ならこんな素晴らしい展望の中に身を置くと楽しいはずなのに、この時僕は気分が憂鬱でした。

ここまでの登りで顔面ブヨに刺されるし、朝露たっぷりの草の中を歩いたせいでズボンや靴の中はビチャビチャ。スパッツと虫よけスプレーを持って来なかったのがマズかったか。

まだまだ続く鳥海山の草原

康新道のお花畑と鳥海山。花はピークを過ぎて全体的に色あせていました。

康新道のお花畑と鳥海山

遮るものは何も無いのに風は無く、濡れた身体や衣服はなかなか乾いてくれません。依然ブヨがまとわりついています。

鳥海山上部

あの鳥海山のてっぺんに立てば風も吹いて服が乾くかもしれない、ブヨも居なくなるかもしれない。

でも頂までの道のりはまだ遠く険しいです。

康新道から鳥海山の新山を捉える
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